第2回:高額切手は何種類あるの?コレ知ってるだけで査定で損しない!

ケンジ

どういう切手が高く売れるのか全然わからないんですが・・・
ふぉっふぉ。だったら切手買取専門業者に査定依頼すれば解決じゃ

切手先生

ケンジ

え・・・。それだけでいいんですか?
そうじゃ。わからない人のためにそういう専門の人がいるんじゃからのぅ

切手先生

とは言ってもさすがにそれだけじゃ不親切だったのぅ?まずはおおまかな種類を知ることから始めようか

切手先生

ケンジ

ありがとうございます!

切手には色々と種類が分類され、多くの呼び名が存在します。

そのため、切手の知識が無い人にとっては少々わかりにくく感じることがあるかもしれませんが、実はとても簡単です。

『今現在郵便局で売っている切手』と『昔の切手』、それぞれ別に考えたうえで以下の文章をお読み頂くと分かりやすくなると思います。

6種類ある現在の切手

現在私たちが日本で購入できる切手には6種類あります。

現在購入できる切手
  1. 通常の普通切手
  2. イベントやテーマに分類される特殊切手
  3. 地方や各都道府県ごとにデザインが施されているふるさと切手
  4. 変わった形をしているグリーティング切手
  5. 身内の不幸があったときに使用される弔辞用切手
  6. 喜ばしい出来事などに使用する慶事用切手

まずは、『そうなんだ、6種類あったんだなぁ~』程度でいいので頭に入れておきましょう。これらが今の切手です。

高額が期待できる切手

それとは反対に高額で売ることが出来る切手は昔の切手という言い方をさせてもらいます。

高額が期待できる切手
  1. 普通切手(昔の普通切手)
  2. 記念切手
  3. 中国切手
  4. 特殊切手
  5. お年玉切手シート
  6. 航空切手
  7. 沖縄切手
  8. 軍事切手

それではそれぞれ言葉の種類別に昔の切手を見ていきましょう。

プレミア切手

まずは色々と混同しないためにも、プレミア切手という言葉を正確に覚えましょう。

プレミア切手とは売却値段が額面を超えた切手のことを指します。

もし額面が10円の切手が11円の査定結果だとするとそれはプレミア切手ということになります。

つまり、今はプレミア切手ではないが今後プレミア切手になる、ということも一応ありえます。

実際、そのようなケースは今後ほぼ無いとは思いますが・・・。

世間一般的にプレミア切手として有名な切手は以下の通り。

  • 見返り美人
  • えび蔵
  • 赤猿
  • 毛主席の立派な兵士・劉英俊
  • 毛主席の長寿をたたえる
  • 毛主席は赤い太陽
  • 月に雁
  • ビードロを吹く娘
  • オオパンダ
  • 毛主席の長寿を祝う語録
  • 毛主席像(中国共産党46年)
  • 毛主席詩詩

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらが有名な『見返り美人』という記念切手シートです。

現在でも高値で買取されていて美品であればバラ売りでも1枚3,000円以上の査定が出ることもあります。

普通切手(昔の普通切手)

普通切手が日本で初めて流通したのは明治時代から。

あたりまえですが、郵便料金を納付することを目的として発行された切手です。

明治時代の普通切手もあれば、大正時代の普通切手もあり、今私たちが普段購入できる現代の普通切手もあるということです。

普通切手の説明をするとよく分からなくなってくる人が多いのはこのためです。

また、普通切手なんて高く売れないでしょ?と思うかもしれませんが全然そんなことはありません。

バラ切手1枚でも数万円を軽く超える切手も存在します。

明治時代に発行された当初の切手は今の印刷とは全く違い、手彫技術による印刷。

切手マニアには欲しくてたまらない一品のひとつであり、アンティーク切手として高い価値があります。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらは日本で一番初めに発行された手彫切手(普通切手)で竜文切手(48文)と呼ばれています。

竜文切手の額面は48文、100文、200文、500文と4種類あり、500文であれば50,000円以上の値がつくこともあります。

記念切手

記念切手とは国のイベントや行事などの開催記念に発行された切手のことを指します。

記念切手の種類はとても多く、その価値も幅広いです。

額面以下の価値しかない切手もあり、あたりはずれが多いジャンルですね。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらは日本で一番初めに発行された記念切手で、明治天皇銀婚記念切手と呼ばれるものです。

赤色が額面2銭、青色が額面5銭のタイプとなります。

青色の5銭の切手は美品であれば15,000円以上の値がつきます。

家の掃除をしていてこんなレア切手が出てきたら超ラッキーですよ!

切手趣味週間

切手趣味週間とは記念切手の人気シリーズのひとつで、1974年から毎年発行されています。

少しわかりにくく感じるかもしれませんが、切手趣味週間は現在も毎年発行されていて今では特殊切手に分けられています。

ですが、特殊通信日付印(通称:特印)を使用していることもあって記念切手だという見解もあります。

当サイトでは記念切手として分類して話をすすめていきます。

プレミア切手の項で説明した『見返り美人』は、こちらの切手趣味週間シリーズのひとつです。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらは1949年に発行された切手趣味週間シリーズのひとつで、『月に雁(つきにかり)』と呼ばれるものです。

浮世絵師「歌川広重」の絵が図柄となった切手で見返り美人と同様、多くのファンがいます。

額面は5円です。

買取価格は美品であればバラでも1枚5,000円程度が期待できます。

国際文通週間

国際文通週間とは国際文通という名の通り、文通や手紙を通じて国と国とのつながりを大切にすることを目的とした週間のことです。

国際文通週間は切手趣味週間と同じく、特殊切手として分類されることもありますが、当サイトでは記念切手として取り扱っていきます。

国際文通週間の切手は、日本の歴史で有名物がデザイン元となっています。

第一回目に発行されたのは浮世絵師「歌川広重」が描いた『東海道五十三次』がモデルに。

第二回目に発行されたのは浮世絵師「葛飾北斎」が描いた『富嶽三十六景』がモデルに。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらは1960年に発行された国際文通週間『蒲原』です。額面は30円。

この切手は東海道五十三次シリーズのひとつで、国際文通週間の中で最も価値が高いものとなっています。

美品であれば単品で700円程度、シートであれば値が一気に上がり20,000円~30,000円の査定が見込めます。

オリンピック切手

オリンピック切手とは競技の祭典であるオリンピック開催を記念して作られた記念切手のことです。

オリンピックということで破格な値打ちがありそうな雰囲気がありますが、その価値はほぼ額面通りになっています。

その理由は誰もが注目するオリンピックなので、その分枚数も大量に発行され世に多く出回っているからです。

ただ、美品のシートを保った状態で大量に保有しているのであれば買取価格も多少は期待できます。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらは1998年2月5日に発行された長野オリンピックを記念して作られたオリンピック切手です。

長野オリンピックが開催されたのが1998年2月7日なので、大会2日前に発売されたことになりますね。

単品での販売はされず、こちらの切手は小型シートのみの発行となりました。

額面が50円×5枚、80円×5枚の綴りです。

買取価格はほぼ額面通りですが、未使用で600円~700円の査定価格が妥当といったところです。

中国切手

中国切手とは名前の通り中国で発行された切手のことです。

日本国内でも中国の切手コレクターの間でも人気があります。

普通切手の価値は古いほど高値がつきやすいのが相場ですが、中国切手に関しては昭和以降に発行された切手でも高値がつきやすい傾向に。

なので、割と新しい中国切手を見つけたからといって価値が低いとは限りません。

鑑定してもらうと驚くような価格を提示される可能性を秘めています。

出典:FUKU CHAN

こちらは中国切手の中でも一番有名な『赤猿』という年賀切手です。

発行された年は1980年。

中国で初めて発行された年賀切手で、美品であれば買取価格なんと10万円~13万円程度が見込めます。

シートであればそこからさらに高値がつく可能性も秘めているモンスター級の切手です。

特殊切手

特殊切手とは日本でシリーズ物の切手として発行されたものを指し、多くの種類があります。

シリーズ物なので切手単体のバラ売りでは値打ちが低いですが、シリーズ全種類揃っていれば高い価値の可能性もあります。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらは『第一次国立公園切手(戦前)』と呼ばれる特殊切手で、日本で初めて発行されたものです。

バラ全種で32種類、小型シートだと全7種類になります。

バラ切手が32種全て揃っていれば買取価格50,000円ほどが見込めますが、バラ単品での価格はグッと下がりその価格はピンキリです。

文化人切手

文化人切手とは日本の歴史上の有名人が描かれた特殊切手のひとつです。

歴史上の人物ということで、切手コレクターだけでなく日本の歴史好きの間で文化人切手コレクションを持っているという人も多いのだとか。

文化人シリーズは全部で18種類あり、全て美品で揃っていれば20,000円前後の買取価格が見込めそうです。

出典:切手の専門店・ネット通販 日本郵便趣味協会

文化人切手の中で特に高額の値がついているのがこちらの文化人シリーズ『西周(にしあまね)』の切手。

西周の存在自体知らなかったという人も多いかもしれませんが、啓蒙団体「明六社」を立ち上げ、軍政整備などの日本の改革を行ってきた啓蒙家です。

啓蒙団体は福沢諭吉らと同じだったと言われています。

額面は10円。1952年発行。

切手の状態や変動する相場によりますが買取価格2,000円~5,000円ほどが見込めそうです。

シート状態での売却は更に高値がつきます。

アニメ切手

アニメ切手とは特殊切手のひとつでアニメキャラクターをモチーフに描かれた切手のことです。

オリンピック切手と同様、元々人気の高いアニメ作品を切手にしているだけあって発行枚数も多いため、買取価格は現在ほぼほぼ額面通りといったところです。

出典:公共財団法人 日本郵便趣協会

こちらはアニメの中で絶大な人気を誇る『ONE PIECE(ワンピース)』の切手です。

額面は80円。2011年発行。

ワンピースの人気は絶大なため、他のアニメ切手よりも若干価値が高めではあるものの実際の買取価格は額面程度が限界のようです。

年賀切手、お年玉切手シート

年賀切手とは年賀状のやり取りを行う際に使用するために発行された切手のこと。

お年玉切手シートとはお年玉年賀ハガキに当選するともらえる小型シートのことです。

その年の干支の絵柄が入っているのが特徴で、両者のデザインは同じものです。

混同してしまいがちですが、年賀切手とお年玉切手シートは一応別扱いになります。

もともとの入手ルートが違います。

年賀切手は郵便局で入手できますが、お年玉切手シートはお年玉の当選景品としてシートで入手するという違いがあります。

お年玉切手シートのほうが価値が高いです。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらの切手は『応挙の虎』と呼ばれており、日本で最初に発行されたお年玉切手シートです。

額面の種類は2円のみ。発行年度は1950年(昭和25年)で、この応挙の虎のシートは発行数が89万8千枚と少なく、とても珍しい切手とされています。

「応挙」とは人の名前からきています。江戸時代中期、主に京都で活躍されていた絵師『丸山応挙』です。

丸山応挙の屏風図「龍虎の虎図」から切手のデザインになりました。

この応挙の虎、お年玉切手シート5枚付き、美品であれば6,000円ほどの査定が期待できます。

航空切手

航空切手とは、航空郵便で使われるために発行された切手のこと。

国内の航空切手は全部で8種類。

現在は発行されていないのもあり、歴史が深いことから価値が高い可能性がある切手のジャンルです。

航空郵便そのものは1919年(大正8年)10月、東京~大阪間で試行され、スタートしました。

この郵便物に伴って航空切手が発売されたということです。

ちなみにその当時は「飛行郵便試行記念切手」と呼ばれていました。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらが航空切手の中でも価値の高い『芦ノ湖空港』の切手です。

芦ノ湖→今では「あしのこ」と呼びますが、明治時代までは「あしのうみ」と呼ばれていたそうです。神奈川県箱根火山の火口原湖。

切手写真の飛行機は「フォッカー7型3М旅客機」と呼ばれる種類でドイツの航空機メーカーが開発した機種。

発行年は1929年10月~1934年3月まで。

額面は8銭5厘、9銭5厘、16銭5厘、18銭、33銭と種類も豊富です。

また、それぞれの額面での発行枚数も異なっており、その価値もバラバラです。

その中でも一番価値が高いのが芦ノ湖空港、8銭5厘切手。バラ売りでも3,000円~7,000円ほどの買取価格が見込めそうです。

沖縄切手

沖縄切手とは1945年~1972年の間に沖縄で作られた切手のことです。

別名「琉球切手」とも呼ばれます。

沖縄切手と琉球切手とは微妙に意味が違う捉え方をしている人も多く、沖縄切手は1945年~1953年までが沖縄切手、1945年~1972年までを琉球切手とする考え方もあります。

当サイトではその二つの意味に分けず、1945年~1972年の間に沖縄で作られた切手を総称して『沖縄切手』とします。

歴史に詳しい方はお気づきになったかもしれませんが、1945年~1972年という期間はアメリカ軍によって沖縄が占領されてから本土復帰するまでを指しています。

現在では発行されていない切手なので、高値で取引できる可能性がある切手も多いです。

やはり詳細は実際に鑑定してもらわないことには分かりません。

出典:趣味の切手専門店・マルメイト

こちらは超レア物とされている『西表政府立公園』の沖縄切手です。

この切手、実は正式に発行されていません。1971年発行予定だった切手です。

発行予定だった切手が存在していた理由は、切手発行以前に証紙として世に出回っていたためです。

額面は4セント。

買取価格は4,000円~とされていますが、実際売却額は20,000円程度が相場のため、実際は4,000円より高値で買取してもらえる可能性があります。

軍事切手

軍事切手とは、軍事郵便に使うことを目的として発行された切手のことで、その期間は1910年~1944年。

切手の中でも軍事切手の鑑定はしっかりとした鑑識眼がある人でないと難しいとされています。

なので実際鑑定してもらわないと値段が分かりません。競馬でいうダークホース的存在なのが軍事切手です。

出典:TVTOKYO

こちらは『青島軍事切手』と呼ばれる切手です。

テレビ番組「なんでも鑑定団」で実際に鑑定に取り扱われた画像です。

ここでいう青島とは当時の中国の地方を指していて、1921年(大正10年)4月1日、中国の青島郵便局で臨時で作られた軍事切手なのです。

本物の青島軍事切手の良品であれば1枚100万円以上の価値の可能性があると言われています。

もしも軍事切手らしきものを手に入れたら、大切に保管して速やかに切手買取専門店に見積もり依頼を行いましょう。


ケンジ

いやぁ、なんだか見てるだけでテンション上がっちゃいましたよ(笑)プレミア切手かぁ・・・・夢膨らみますね
ふぉっふぉっふぉ。そうじゃのう。じゃが鑑定予想額はあくまで予想じゃ。実際鑑定してもらわないことには分からないからのぅ。そこは要注意でもあるし、楽しみでもあるのぅ。

切手先生

 

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